樹齢測定14C放射性炭素
日曜日上越市で大ケヤキの国登録記念講演があり参加してきました。
講師は元農大の学長進士五十八博士と樹木医二名から話がありました。
進士先生は御年74歳。樹木には魂が宿る。社叢は地域の文化であり、どれだけ歴史のあるものを残していけるのかが問われる。里山資本主義・観光資源としてただの大ケヤキでは人は来ない。参道の整備・生垣を作るだけでも格はあがる。なんでもコンクリートでなく、年とともに味わいが出る石などを使って行く。正面にいる市長さんに向けて熱く語っていました。
樹木医同期の三瓶さんはこのケヤキの樹齢を測定しに福島から来ていたのですが、私にはさっぱり理解が出来なかったので、終わってから個人レッスン。樹齢診断にいくらかかるのかも聞きました。
地質学や考古学と同じ方法で、樹齢はおよそ350年と推定されました。
正直なところ地元の方は南北朝時代からの樹齢650年と思っていたので、だいぶがっかりしてしまったようです。私が講演前にケヤキを見た樹齢の感想もそんなくらいだろうと。長野市にある保存樹のケヤキを10年診断してきて、神社には350年前後のケヤキが多いのです。
樹齢の測定には人間でいう中心部の細胞が必要なのですが、100年前に雷が落ちて焼けて開口空洞が大きく開いていたので採取しやすかったそうです。
同時に内部に音響波をあてて腐朽の様子も診断しました。出雲大社の研修で会った巴グリーンさんでしたので、来週行う戸隠神社の奥社のスギの診断の打ち合わせ。朝マイナスになるので寒さ対策と、どの木を診断するか・車が入れるか等事前にお会いできて良かったです。
進士先生も「生きてるうちは精いっぱいやる」と言っていましたが、自分ができないことはプロ中のプロにお任せして、アンテナだけは高く張っていたいと思います。