公共の樹木管理

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当社は公共工事が多い会社ですので、3月は工期が重なり現場は忙しくなります。
市の保存樹の危険枝剪定や、街路樹の植栽など。画像のイチョウは駅前開発期間、数年放置されていたイチョウとソメイヨシノサクラです。事務所も撤去され、いよいよ公園として残されることになり舗装工事が入る前にすっきりと仕立ててほしいという話でした。移植という話もありましたが、お断りしました。「芝生を張ってしまうとなかなか高所作業車が入れないので思い切って半分に」とも言われましたが、それもお断りして「当社の社員に任せてくだされば、すっきりと品よく仕立ててくれますから」と説得。ギリギリのところまで美しく仕立ててくれました。ソメイヨシノもボロボロでしたので施肥をして、樹勢を元気にして残していくことになりました。

すぐ横で違う現場の街路樹の植栽をしていたM君が、常緑の低木がマイナス10℃という今年の寒さで凍ってしまわないか心配なこと。すべての木に厳重に幹巻テープを巻かなくてはいけないことなどを嘆いていました。
市役所の担当者さんには伝えて共通認識してもらっていたのですが、街路樹植栽は一部、変わっていないことを痛感しました。樹木は幹でも光合性をしている。数年後幹巻テープが剥がれて汚い。カイガラムシの越冬場所になるなど。

細い苗木に厳重に太い鳥居支柱をたてる工法もいかがなものか。誰も外さない。イギリスではゴム製のバンドで1年だけ補助し、あえて風で根が揺れるようなたゆみを持たせている。
根は揺れたほうがホルモンの関係で早くしっかりとした根を張るようになるということは樹木医の研修の中でしか伝えていない。
一般の造園やさんや土木関係者は今まで通りの仕事、言われたことを行うことがベストとされてきたので、「そんなこと山本さんしか言えないよ」と言ったM君の悲しい声を何とかするためにも行動に移したいと思います。

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Posted by rinkasa