バラ祭りと薬草

s-IMG_4655s-IMG_4788一本木公園の花壇の植栽にかかわって4年、植え付けた小輪のツルバラも見事に満開になり見頃を迎えています。宿根草と1年草のボーダーガーデンも、バラ祭りに合わせて開花が揃いました。
先日茶臼山で、野草の講習会があり、チベット医の小川先生とハーブの徳永先生が、珍しい植物が植えてあって楽しいと言ってくれました。薬草園というと文献から、ドクダミ・オオバコ・ゲンノショウコ・オウレンなど、公園としてみた場合とても地味なのです。どうせ新しく購入して植えるのであれば、美しい薬草園にしたいと。みんなが見て「わーこの花綺麗、薬草にもなるのね」でいいのではと思って、昨年植えつけました。先生によると普通の薬草園は草との区別が出来なくて衰退していっているようです。また現代では実際に使用したりしていないので、鑑賞・学習の場としての薬草園、の方でいいのではと言ってくれました。
小川先生が花壇に宿根草として植えてあったフウロソウを採ってきて、これはチベットで薬草として採取していたというので、学名がゲラニウム・ヒマラエンセということを思い出し、「先生その花の原産はチベットです」というと、懐かしいと感激していました。日本では高価な値段で販売されているので薬草の見本で使うのでしたらゲンノショウコにしてくださいと、忠告。

前の日に戸隠の宿坊の庭の整備として、マツやシダレサクラの樹勢回復などを行いました。文化財、歴史的な価値として、教育委員会さんからこの庭に薬木・野草があれば教えてほしいと言われました。嬉しくなって改めてよく見ると、やはり日本在来のものが多く、攪乱されていないことがわかりました。カタバミ・オオケタネツケバナ・アカオニタビラコ・ヤマハタザオ・クリンユキフデ・おまけに希少種のタガソデソウまでありました。お施主さんは草だと思って刈っていたと。
それでいいのだと思います。
造成した某工場敷地では草はほとんど外来種でしたから。街中の草は外来種しかないといってもおおげさでないかもしれません。
生えている草でその土地の環境度合いがわかるので、役場の方には土そのものが歴史・財産ですねと。
来週は昨年診断した仁科神明宮の境内に生えている樹木や野草の名前を教えてほしいという依頼も来ているので、歴史ある場所なので草も日本の在来のものが多いと思います。
好きなことが仕事になる幸せを感じています。

樹木医

Posted by rinkasa