発芽抑制剤の利用

2022年12月18日

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今年の夏は本当に暑くて、37℃という日がお盆過ぎてもありました。
そんな中当社は公共の管理が多く、事務所回りの草取りなども追いつきません。
私たちも今まではCMの影響からグリホサート系の除草剤を安易に使用しがちでした。
使わないで済めば良いのですが、そんなきれいごとでなくこれからの公共の管理を考えた場合、なるべく樹木などに影響のない薬剤を検証して普及させていく方向に自分の意思も固まりました。
画像は手前が発芽抑制剤を散布したところと奥が従来のままの砂利敷です。あきらかに草の量が違います。この伸び切った丈のまま除草剤を散布すると、枯れた草が目立ち茶色一色の風景になります。

除草剤や農薬はとかく批判のもとになりがちですが、あえてそこは避けないで検証していく。
研究者では無く、実際に使用する機会の多い造園会社がやるからこそ意味があると思っています。
国や県、市もいずれ検証していかないと、道路脇の草取り管理などは本当に危険が伴いますので、場所に応じて使用していくなど、臨機応変に使用してみる方向に進んでほしいと願っています。

一人では検証する現場が少なくなってしまうけれど、社内の何人か何ヶ所かで使用し、これは大丈夫と思ったことはまず社内に普及させ共有の情報にしていく。
薬などは3年ほどでまた新しいものに変わっていきますが、決して無駄ではありません。
次々と実践を積んで情報を塗り替えていけばよいのですから。

伝統工芸や職人の世界はどうしても口伝えや、昔ながらのやり方を重んじがちです。
でも守るものと、チャレンジする精神は別に考えて夏の草対策、保水材等々、良い情報は取り入れて発信していかないと、今年の異常な暑さの中危機感を感じました。

自分の頭の中も常に新しい考えを受け入れられるような柔軟さと、新規情報を取り入れられる心の余裕を持っていたいものです。

樹木医

Posted by rinkasa