樹齢200年のシダレザクラの樹勢回復

s-IMG_1138s-IMG_1155連休はのんびりと山を歩き回り、山野草を満喫しました。
月曜日、机の上には診断依頼の伝言メモと電話が・・・。
本日は雨上がりに樹齢200年のシダレ桜の治療を行いました。
数年間放置状態で、まず朝一番に行って根の周りに何が生えているか調べます。フキ・イヌドウナ・クサギ・ヤマブキ・コマユミ・イヌザンショウ。幹にはツルマサキとノキシノブ。
次に地元の区長さんから経緯をお聞きします。
10年前に樹木医さんに診ていただいた。昔は柵はなくて根を踏みつけていた。客土をした。地面から出た太い根がかわいそうなので毎年藁をかぶせておいた。確かに掘るとビール瓶が出てきました。
幹にびっしりと苔が生えていたので区長さん他、役場の方にも落としていただき、その間にフキの根などを手で取り除きました。客土した土が粘土でしたので、靴や道具にへばりつき、なかなか掘れません。それでも土木担当のH山君が上手に客土を取り除いてくれたのでさすがプロの職人さんです。
腐った根は取り除き、殺菌剤を塗布。紫外線殺菌もかねて今年は藁は敷かないで様子を見ることにしました。サクラ用の菌根菌を根の切り口につけて、硬質赤玉土や特殊炭・リン肥・放線菌入り完熟堆肥などを混ぜて、掘った根の周りに敷き詰めました。
量がとても大事です。肥料が多すぎれば根は出ませんし、葉が茂りすぎて重くなってしまいます。
学生のころから園芸業界にいるので草花の植え替えの土や、マツの盆栽の土など植物によって土の配合が違うことが生きてきます。
老木はいっぺんに施工しないで何年かに分けて施術しなさいと教わりましたので、半分行い来年外周を行う予定です。土曜日は地元の方に今後どのように管理していくのか説明会を開きます。地元の方に親しまれ愛された古木ですので、ぜひ長生きしていっていただきたいです。

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Posted by rinkasa