樹木医研修イン出雲
週末の3日間は菌根菌を使った先駆者の事例をたくさん見て聞いて来ました。
13年前にすでに出雲大社参道では根の保護を考えて砂利想いをマツの周囲に全面施工していて、また神門通りのクロマツ80本も菌根菌を使った樹勢回復を行っています。
前回出雲に来たときは海岸のマツの再生が主な研修でしたので、
今回は街中を中心に見させていただきました。
同期のMさんのすごいところは、学者ではなく出雲土建の現場で実際に切ったり施工する人ですので、行動力と実行力、担当している現場のなんと多いこと。
芝生から苔まで見学先の相談に乗っていました。
樹勢回復をするときでも、対策プロジェクトを立ち上げ、説明会を行い資料を作成し周囲の理解を広め、報告書を作成するという作業。
なかなか現場にいると忙しくてできません。
担当している古木も数が多いので、あまり細かいところは気にしていなくて、
樹齢400年の「定めのクロマツ」に腐朽菌のキノコが生えていても、もう延命処置のみの対応ですからと。
生命の寿命を淡々と自然に受け入れ、
腐朽は誰にも止められませんと、クールに対応していました。
樹齢1000年のムクノキの枯れた部分の保護処理方法や、土壌改良資材も初めて聞くものも多く、常に実験して、試してみる姿勢にも感銘を受けました。
当社もこの秋も、イチイの巨木、高山のシダレザクラ、戸隠のスギなど責任の重い古木の樹勢回復が待っています。同期に刺激された3日間でした。
画像は足立美術館 2枚
庭の素晴らしい由志園の流れ、
樹齢千年のムクノキ、
定めのマツ