公園のような歩道が出来ました。

2021年2月2日

今回施工した場所は、長野駅東口区画整理事業の一環として、1993年に着手し、最後の事業として本工事が施工されました。

この場所は長野駅東口線の中央分離帯にあたり、長さ約100m、幅約30mの道路の一部という位置づけになっています。その為、駅周辺整備課道路課公園緑地課の3課にまたがっており、各課の考えもあってなかなか変更の方針が決まらなかったり、最終的にはもとに戻ったりと、対応にも時間がかかり、また中央の水路に分断されており、なかなか思うように進まず、工期が1年近くもかかってしまいました。(コロナの影響で中国より資材が入らなかったというのもありますが!)

また、この場所は旧国鉄長野駅東口・工場跡地で、レンガ倉庫群、転車台等があり、その為工事で深く掘削するとコークスの燃えカスやレンガが所々より出てきます。この様な場所なので、旧国鉄時代の遺産として取り入れたいという思いもあり、二転三転し、もともとの図面はほとんど書き直したような状態の現場でした。

この場所はほかにも裾花川より取水した古川用水とその下を犀川より取水した犀川幹線が立体交差をしている珍しい場所でもあります。古川用水はこれより前堰・古川・吞沢の3つに分川する東口分水場もあります。この様に水があるという事で三面水路の一部を取り壊し、玉石と鉄平石を敷きつめ、水に親しめるように、水辺に下りられる親水性にも重点をおいた施設となっています。

旧国鉄跡地ということで、その時代の倉庫のレンガをモニュメントとして配置してあり、また歩道もやわらかなゴムチップ舗装にして、ベンチ、照明を配置し、散策や休憩するにはいい所だと思います。

植栽も開花期間の長いサルスベリを中心に、兼六園桜、河津桜を植えてあり、開花時期が楽しみでもあります。芝は野芝より強く、ほふく性が強く、芝刈り回数が他の野芝より少なく省力管理が可能なつくばグリーンを使用しています。

歩道橋より当施設と長野駅東口公園を一体のものとして見ていただければ結構きれいですよ。また夜は22時半まで照明が灯いていますので、違った雰囲気も楽しめます。


ただ、駐車場がないことと、当初歩道橋へ階段でつながるような計画だったのですが、今は行き止まりとなって交差点1ヶ所の出入り口となっているのが大変残念です。