カシナガ調査
今日は○○町から頼まれて、
カシナガの被害に合った樹木にテーピングをして歩きました。
ついでにスプレーで駆除して歩きました。
連休の土曜日に、松本までカシナガの専門家の話を聞く機会があり
聞く前と後では考え方が全く変わりました。
ネットの情報や、昔の林業関係のパンフレットを読んだだけでは
あてにならないことを知りました。
そして日曜日には樹木医の同期によるzoom講習会。
なんと14時から20時まで。
もちろんカシナガの話題も、東京・埼玉・千葉の被害がひどいと。
9月20日の秋の調査でもたくさん捕獲出来ると。
7月に入った虫は来年まで出ないと言われていたのですが
6月初旬に入ったカシナガは冬を越さずに9月に出てくると。
3月に発生する個体もあると言っていました。
捕まえたければ朝早くから午前中まで。
トラップを付ける方法も教えてくれました。
今日本では2タイプのカシノナガキクイムシが発生していて
どちらのタイプか知ることは大切なのだと。
それと生態を知ること。
飛んできてホバリングして、木に当たって下に落ち、
まず地際に雄が5cmまっすぐに掘り進み、メスをフェロモンで呼び寄せ
今度はメスが横に掘り進むために、太い幹でないと巣が出来ない
一夫一妻なので、隣の巣とは重ならない。
ナラ菌が、通道組織を壊すので水が上がらなくなり枯れる。
細い株には巣が作れないから入らない。
地際から掘り進んでいくので、粉のようなフラス(糞と木くず)が目安だが
樹液がたくさん出ている木はカシナガに勝った木なので枯れるとは限らない。
その地域の太い幹が枯れると、
5kmほど移動するのでその地域は終息する。
高速道路沿いが被害に合いやすい。
サクラやケヤキにもアタックするが、失敗する。
先に劇害地になった人たちが
口をそろえて初期対策がものすごく大切だと。
枯れていない1年目に見つけることが一般の人には難しいことと
普通のカミキリムシと何が違うのか、被害のあったことのない
行政の方は危機感は持ちにくいと言っていました。
生きているカシノナガキクイムシをまだ見たことが無いので
来年は嫌でも見ることになるのでしょうが。