京都宇治にて菌根菌研修会
先週の週末、小川先生講師による菌根菌の勉強会がありました。樹木医対象総勢46名の参加でした。1日目は講義、2日目は宇治植物園近くの山でキノコと樹木の観察会と検証。
アカマツの周囲では、フウセンタケやクロハツ・ヌメリイグチ・コツブタケが雨上がりでしたのでたくさん見ることが出来ました。外生菌根だけでなく、落ち葉を分解する落葉腐生菌のキノコや、枯れた枝に出るカワウソタケなど、小川先生曰く3割程度しかきちんと同定できないんじゃないかと言っていました。食べられるキノコという図鑑は出回っていますが、食用にならないキノコはまず覚えませんし、今回はテングタケなど、食べられるかというより、何と共生しているかという視点でしたので難しいのだと思いました。
夜の懇親会では全員樹木医ですので、今悩んでいる戸隠のスギの再生を相談できたことが大きな収穫でした。
小川先生は「高齢木でもスギは不定根がたくさん出るから、あきらめないで元気にさせて」と応援してくださり、大ベテランのMさんは「傾いているスギの場合、小指ほどの根でも慎重に切らないと倒れるから注意する事」と助言をいただきました。「まず支柱をしてリスク回避してから本治療に入った方がよい」とアドバイスしてくれた埼玉副支部長さん。ありがとうございました。長野から参加したYさんも支柱の方法など現場を見に来てくれると約束してくれました。
夜遅くまで相談に乗っていただき、何より何よりありがたい助言でした。
新潟県や青森・九州から参加した半分以上の方はまだ実際の治療までは行っていませんが、まずは試してみることだと思います。やればやるほど難しい現場に遭遇して逃げたくもなりますが、同じ志を持って各地で奮闘している仲間とともに樹勢回復の方法を模索していければと思います。