戸隠中社 杉の試掘作業と植物研究会

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先週は戸隠神社の樹齢700年の杉の樹勢回復作業を行ってきました。今までは柵と、砕石に覆われていたので根の様子は全く分かりませんでした。今回根の周囲を掘り、腐朽の具合を確認すると80cmの開口空洞があり、伐採か治療かという診断をしなくてはいけなかったので、少数精鋭で試掘しました。30cmもの厚い砕石層が根の上にありだいぶ腐りかけていましたが、太い根が昔火事で焼けた側に伸びていたのでこの根を再生させようと掘り進めました。虫歯と同じで腐った根がたくさんあるとさらに腐ってしまうので、腐朽部は取り除き、殺菌剤を塗り、腐葉土・赤玉土・炭・特殊肥料などにスギ用の菌根菌をつけて埋戻ししました。松本微生物様ご協力ありがとうございます。
あまりの砕石層の硬さにツルハシで汗だくになりながら相談に乗ってくれた3勇士。いつも頼りにしています。
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週末は、長野県植物研究会の例会で、信大の教授2名と、環境保全研究所関係者、植生調査関係のプロフェッショナルの集団に入れていただき、2日間勉強してきました。場所は高森町。
生活圏が雪国の私は南信の植生が新鮮で、ホソエカエデの大木・2mのツクバネ・真っ赤な実をつけたコバノガマズミ・香りのよいヤマコウバシなど、北ではめったに見ない樹木に感激。野草もフクオウソウ・セキヤノアキチョウジ・ヒメヤブラン・タチキランソウなど、見たことのない植物との出逢いは何よりの喜びでした。ヤブコウジも実をつけて群落を形成していました。教授陣は、珍しいオオクボシダを見つけて嬉しくてほくそ笑んでいました。
2日間、夜も遅くまで植物の話。この方たちは植物の同定・調査に命を懸けているんだと思ったくらい真剣に話をしていました。
毎年春と秋に例会はあるそうですので、この機会に仲間に入れていただいたので植物の同定に精進したいと思います。

樹木医

Posted by rinkasa