菌根菌 松の樹勢回復始まる

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昨日は松代町の真田公園にあるアカマツとクロマツ計15本の樹勢回復作業を行いました。
今回は本数が多いので、エアスコップを使ってほぐしてから作業に入りました。
今回も松本微生物研究所のアカマツとクロマツの資材を取り寄せ、使用しています。
根を掘ると、徒長根が多く分岐した細かい根がありません。イトミミズもたくさんいたので松にとっては肥沃な土壌でした。白骨化した硬い根や、黒ずんだ根を切り取り、今後若い根が広がる空間を作ります。初めて参加したI君も、切る位置や取り除く根の量が難しいと言っていました。
掘った周囲に入れる新しい用土の配合は排水が悪いので、軽石やゼオライトを多めに入れ、2tトラック1台分取り替えました。
「土と内臓」デイビットモントゴメリー著という本の中で、除草剤のグリホサート系は毒性は確かに低いが微生物のかく乱がおき栄養を取り込む能力が減ると書いてありました。今回の現場もどうも歩道の砕石に撒いた薬剤散布も衰弱の要因になっているようです。

菌のバランスは2・7・1だと。善玉・日和見・悪玉の割合ですが、これは腸も人間関係も、土の中のバランスも同じで、悪玉が悪いからと完全排除する方法は問題ありと。
幸せ物質のセロトニンは90%腸内で作られ、大腸菌と関係しているなんて面白い世界です。
ピロリ菌も日和見菌の仲間で除去すると、やはり胃がんの確率は減っても、食欲を抑える機能が減ったり副作用が出ることがわかってきました。どうりで数年前に取り除いてからはちっとも痩せません。なんでも悪・異物を排除する思想は怖いと思っています。
今年は現在35件ほど予約が入っているので慎重に順番に施業していきたいです。

樹木医

Posted by rinkasa