菌根菌とカエデの治療

s-KIMG0161先週の日曜日、京都で樹木医さんを対象にした「菌根菌を活用した樹勢回復手法」の講習会がありました。全国から100名集まり、天の橋立のマツの治療事例など伊藤武樹木医さんと同期の来栖樹木医が講師として発表しました。
そのお二人が、22日23日と松本に来ていたので、一緒に同行させていただきいろいろ教えてもらいました。
お二人の目的はクロマツ治療の経過と、マツタケ山の再生実験です。マツタケは時期が悪く1本しか見つけることが出来ませんでした。それでも私にとっては生まれてはじめての体験です。
雨でどろどろになりながら急な斜面を上り、ヌメリイグチやベニタケ・ソウメンタケ・ムラサキフウセンタケなどを見つけるたびに、伊藤先生に名前を教えてもらいました。
同行した山の手入れをしている人は、「普通は食べられるか美味しいのか聞くのに、「あんたはこれは菌根菌ですか?木材腐朽菌のキノコですか」と聞くので変わっていると言われました。
でも雨の日に採取したキノコは治療用には使えないのだそうです。

夜先生にアカマツはだいぶ実績を積んだので,今度はA菌根を使った治療をやりなさいと言われました。
松本微生物さんからカエデ用の菌根資材も売ってもらえることになっているというと、治療のやり方を絵を書いて教えてくださいました。なんてありがたいことでしょう。

菌根菌を使って樹木を元気な姿にする手法はまだ普及していません。
菌根菌という太古の昔から存在していたものを授業で習わなかったがために、胡散臭いと思っている人が多いのです。やっと今の高校生は教わっているので、植物の80%には当たり前に存在しているものとして認めてくれる日も近いでしょう。そのためには後から来る人達のためにも先に実績を積んでおかないと。

樹木医

Posted by rinkasa