マツクイムシの被害

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春の菌根菌治療が一通り終わって、資材もなくなった頃、上田市の方から
マツが弱っているので見て欲しいと依頼がありました。

5月中旬に見たときは、秋に強剪定して葉が少ししかなかったことと、
セキハンハガレ病になっていたので
殺菌剤をアドバイスし、来年の春の治療の予約をしてきました。

先週奥さんから急に新芽が枯れだし、全体におかしいというので
本日2ヶ月ぶりに見に行くと、葉が全体的に下を向き、半分以上枯れていました。

マツクイムシの簡易検査をした結果まったく、マツヤニが出ませんでした。
上田地区の山では昨年からマツクイの空中散布をやめたことで、
急速に周囲の山は赤くなっていました。

マツクイムシ対策は、昨年11月に心配なので樹幹注入1本に7箇所行ったそうです。
それでも被害に合ってしまいました。

ご主人もがっくりと肩を落とし、私も初めて自分が対応しようとしていた木が枯れてしまったので
本当に残念です。
弱った木というのはやはり抵抗力がなくなっているから
マツクイムシの被害にも合いやすくなるということを、再確認しました。

夏場にきた樹勢回復依頼のマツを、春までどうやって現状維持させておくのか。
とりあえず消毒や周囲の植物を抜いて、光を根元に当たるようにする。

炭だけでも撒いておくとか、何か良い方法を考えないと
今回のように悲しい思いをさせてしまいます。

樹木医

Posted by rinkasa