姫路城マツの樹勢回復
昨年の樹木医大会で小川眞先生の
「菌根菌とマツ」の講演がありました。
その先生の指導の元、天橋立や銀閣寺などの
松を診ている樹木医集団があり、
今回姫路城で治療があるからと誘っていただきました。
対象木は、アカマツとサクラで
アカマツの根の周りの土をエアーで飛ばし
根を出して切断。
その切断部に、セラミック炭をいれ
菌を散布。
サクラには炭は使わず、また別の工法で
別の菌を散布。
細かい内容は書けませんが
何年も試行錯誤を繰り返しているので
年々進化しているそうです。
菌が根の周りにたくさんあると
乾燥や、やせ地、病気に対する抵抗力がつくので
自然に元気になっていくのだそうです。
朝から晩まで作業をしながら
いろいろ質問することが出来ました。
74歳のI先生ほかみなさん私利私欲ではなく
どうしたら樹木が元気になるのかいつも考えていて
たえず試験をし、検証し、数年かけて調べている
その姿勢に打たれました。
「治療したら終わりではいけない
樹木医の技術なんてまだ江戸時代なんだから
わからないことだらけだけれど、
一緒に技術を確立していきましょう」と
話された
小川先生の言葉も印象的でした。