信大にて樹勢回復事例の発表
先週の土曜日、信州大学教育学部で生態研究会の発表がありました。
主催の井田先生とは長野県に移り住んだ時からのご縁で、今年は栄村の植生調査で
一緒に山を歩いて回っていました。その先生から誘われて民間で樹木医の発表は初めてでしたが
いつもの調子で気楽に引き受けて準備もほとんどしないで対応してきました。
昔、技術研究センターで働いていた時から、なぜ研究関係の論文はわざと難しく書こうとするのだろうかと疑問をもっていました。せっかく素晴らしいことが書いてあっても、何を言いたいのかが全く伝わらない。また発表も感情は排除して淡々とするものなのですがこれまた聞いていて眠くなってしまう。社内発表だけでしたので、一般の人に研究内容はまったく普及していかない。自分の研究は社会の役に立っているのだろうかとむなしく疑問に思うときもありました。
私はつい感情が入りすぎてしまうきらいがあり、楽しい・面白いから菌根菌の施工に取り組んでいるのですが、それではどうもいけないらしい。
「もう少し科学的に、論理的に話をしていかないと、また金銭の話はしないように気をつけないと」と、有難いことを懇親会で指摘され、緊張してしまってできなかった自分に少し落ち込んでしまいました。
でもハイアマチュアという言葉を教えてもらい、日本は民間と研究者・大学との橋渡しをする人がいないということも聞きました。研究者の理論攻めの世界が苦手でやめて、一番好きな造園の世界に入って腕のいい職人さんといろんな現場を数多く出来る機会は今の職場ならではの環境です。
現場 + 検証 + 記録 + 発表を積み上げていけば、一般の造園業でもいろんなことはできるし、来年の課題は治療後の検証だと強く思いました。
これで懲りないで工夫して、またチャレンジしたいと思います。