研修で学んだこと

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先週、当社で数年取り組んでいる樹勢回復の研修会を行いました。外国人が多い京都の開催では会場・宿等の確保が難しいので、今回は山ノ内町の湯田中周辺で講座と作業を行いました。

京都御所などの宮内庁関係の仕事も多い宗實樹木医さんのサクラとカエデの事例報告を聞き、夕食は酒を飲まずに早急に食事して、20時から伊藤先生から、いろいろなパターンの改良資材の試験と、根の治療方法を検証している話。80歳過ぎても根を知ることにあくなき探求心があり、楽しそうに取り組んでいる姿に感銘を受けました。今回も通常無理と言われていることを試してみた結果、いけるのではという報告。
21時を過ぎてから、私から明日の午後に見ていただく戸隠神社の御神木のスギの治療経過報告を行いました。
小川先生からの講義は、樹木医としての木の見方、肌の温度、樹皮の色、今までの経過を聞きとることの重要性(元の地形・覆土・過去の工事、消毒等々)すべての生理障害は根に問題がある。根が弱るから、地上部が枯れてくる。幹から1m・5mの表面10cmの根を3カ所掘って診た方が良い。

戸隠のスギについては「スギは樹齢1000年でも新しい根を出すことができるから、不定根が出やすいので長命だけれども、中社のスギは今取り組まないと相当弱っている」というアドバイスをいただきました。
堆肥や肥料については先生方によって意見が分かれたので、小川先生に直接聞くと「堆肥などの使う資材はあなたが今までやって、自分で試して結果が良かったものを使えばいい。私はしばらく現場を離れているから」と、先生方の話をなんでもかんでも鵜呑みにするのではなく、自分で実際にやってみて、考えなさいという一番大切な教えをいただきました。

今回新人樹木医さん対象ということで、企画準備の世話をさせていただき、当日のキャンセル・変更もろもろあり全部は見ること・聞くことが出来ませんでした。
樹木医になって10年以上過ぎても樹勢回復というまだ事例が少ない中で苦悩してもがいている姿が伝われば幸いです。

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Posted by rinkasa