野草の保全と景観の維持
先週までに薬草園の企画書を考えなくてはならず、何をいくつ植えるか帰宅後ずーと考えていたのですが、まったく頭が動かない。現場は山の中・日蔭・普段人がいかない場所なので下手をすると、雑草だか薬草なのか分からなくなってしまう。薬草というとドクダミ・オオバコ・ゲンノウショウコ・・・。
どう考えても地味で、その場所が魅力的な場所になれるのか、人を呼べるのか?アイデアが浮かびませんでした。
考えがまとまらないときに、追加で戸隠神社の診断見積依頼が来て、杉並木を歩いていると、絶滅危惧種のシキンカラマツやアシタカジャコウソウの株を発見。思わず「すごい!!」と大興奮。ちょうど信濃毎日新聞社から「失われゆく植物たち」土田勝義 編著が発売され購入していたので、これらをきちんと生産している施設から購入し植えて展示したらどうだろうかと。遺伝子が違うといって反対する人もいるかもしれないけれど、キキョウやオキナグサは長野県産があるし。さらに先生に講演もしていただけたら、どんなに嬉しいだろうかと。さっそく緑育協会として打診してみました。
目的が定まると、スピードは速く1日で植えたいリストが決まり、購入先や見積もりも出せました。
植える植物が決まれば土壌の配合も決まります。野草はあまり堆肥を必要としません。
野沢温泉スキー場山頂も夏休みに合わせて、風に揺れるヤナギランの群落を魅せたいのですが、園芸種と違って開花が揃いません。野草の開花ピークは長くて2週間です。お盆だけでも満開に咲いてくれればと担当者さんは願っていますが、単一植物だけを植えるという方法はなかなか集客が難しいので、クルマユリやオミナエシ・ノハナショウブ・ウツボグサなど、もともとゲレンデに咲いていた混ざって咲く野草の花畑を再生出来るように今植栽を少し複雑にしています。(季節がずれて咲くように)
今年は雨が多く株が腐る現象が何ヶ所か出てきています。
その対策も提案しつつ、継続可能な景観を維持していきたいです。