樹木医長野支部研修会

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日曜日、近畿大学の澤畠拓夫教授をお迎えして、大町の荒山林業さんの森で現地研修会がありました。

普通キノコの研修といえば、人間にとって食べられる、美味しいなどの話になると思いますが
今回はカラマツと共生するキノコ・ブナと共生するキノコ、アカマツと・・・。
講師先生も樹木医で、聞く側もそういう目線で聞くので誰もキノコを採って持ち帰りませんでした。
食欲より写真を撮って覚えようとする知識欲のほうがすごかった。

荒山林業さんの森は、ハクウンボク・ウダイカンバ・ミズメ・クリなどの混合林で
下草には、オクモミジハグマ・テンニンソウ・フクオウソウなどがありました。

荒山林業の奥様が、ここにはセキヤノアキチョウジが自生しているのよと
案内していただき、先週ブログで、
いつか長野県内で自生種を見たいと思っていた事が
叶い、テンションがすっかりあがってしまいました。

森の中でクリの大木が枯れてしまい,根元にはナラタケがたくさん出ていて
ナラタケモドキ・オニナラタケ・種類の違いも教えてもらいました。
100種類以上でていたキノコ、丸八種苗のK樹木医は、
食べられるキノコ図鑑しか持ってこなかったので、まったく役に立ちませんでした。
現在アカマツの樹勢回復に使用しているアミタケ・ヌメリイグチは知識で知っていましたが
自然界のアカマツの周りには他にもたくさんのキノコが共生していることを目で見ることが出来ました。

先生はスッポンタケについていた小さいナメクジを見つけるなり
これは新潟の十日町で見つかったハナタテヤマナメクジで、
とてもめずらしいと興奮気味。
キノコを食べるナメクジは菌根菌との重要な
鍵を握っているかもしれないので今検証しているとのことでした。

他のナメクジとの違いは目が群青色だと・・・
目?目なんてどこにもないと思っていたら
角のように出てきて、なんともかわいい様子。

今までナメクジをじっくり観察することはなく、
ギボウシなどの葉を食い荒らす害虫という意識しかなかった私には、
いい意味で自然界には
無駄な生き物なんていないんだとつくづく思いました。

石川県や兵庫からも特別参加していて
澤畠先生のキノコ・土壌動物の知識の深さに
敬服いたしました。

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Posted by rinkasa