アカマツの消毒

s-IMGP0055

先週の金曜日に地元の新聞に造園関係の広告が特集され、当社もお付き合いもあるので、掲載させていただきました。

他社がデザイン優先の広告の中
マツの診断をいたしますという広告内容だったため
問い合わせの電話が数件来ました。

訪ねてみるとほとんどの方は
「去年あたりから葉の色がおかしくなり
近所の人に聞いたら
石灰硫黄合剤を強く打てばいいと言われて散布した」と。

また種かすも与えてみたという。
どうりで昨年の芽だけ徒長している。

では合剤が悪いのか?
弱ったところに2年ぶりの強い剪定と合剤散布
これでマツの上部に葉がほとんど無いのではないでしょうか?
新しい病気のセキハンハガレ病にもかかっている。
これは合剤では直らない。

個人邸の造園・庭の世界は口伝えが多く
本などにも詳しいことは何も書いていない。
マツをなんとしても残したいという方は
インターネットの出来ない高齢者が多いので
倍率を調べたり新しい薬剤などの知識が入ってこない。
リンゴの消毒で余った合剤・マシン油をそのまま庭のマツにもかけている。
若くて元気なマツでしたら枯れることはないと思う。
でも衰弱したマツには・・・・。

このジレンマをなんとか解消し
施主さんの「大事にしたいという思いが、かえって枯らしてしまった」
ということが無いように
情報のレベルアップを図らないと
庭からマツはどんどんなくなっていってしまうと
危惧してます。

樹木医

Posted by rinkasa