ケヤキの風格

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長野市には保存樹木制度があり、
指定されている樹木の9割が
ケヤキです。
樹齢300年といわれている
このケヤキも、
根元にコフキサルノコシカケや
ベッコウタケが出ており、
太い枝が何度か落ちているので危ないから
危険な枝は落として
小さくしてほしいという依頼でした。

隣にあるもう1本のケヤキは
他の業者が一番太い枝を
強剪定してしまい、
見るも無残な姿になっています。

古木、弱った巨樹を強く剪定すると
再生能力が落ちている上、
エネルギーの蓄えがないので
弱々しい小枝(萌芽)を出しますが
そんな量では支えきれないので
さらに衰弱していきます。

ケヤキの樹形を生かし
枯れた枝などの危険を除去し
中枝に光を入れる

高所20mの位置で
凍えるような寒さの中
作業している職人さんに
下から
「手をぬかないで剪定しろ」という
鬼のような指示を出して
心の中では感謝しております。

樹木医

Posted by rinkasa