自然治癒力を活かす
先週松代のタギョウショウの樹勢回復作業が無事終わりました。草やコケを取り除き、根をよく見ると18本すべてアカマツの根でした。そこで急遽アカマツ用にゼオライト多め,菌根菌をアカマツ用に変えました。
徒長した根を切り戻し、粘土土を取り除き見た目も美しく仕上がりました。当日は雪が降る中ご苦労様でした。新潟から見学に来た樹木医さんも根を掘る作業は初めてといって興味津々で見ていました。1年前に施工した公園内のアカマツも掘り返してみると、菌根菌がたくさんついていました。これから徐々に良くなっていくと思います。
NHKスペシャルの人体というシリーズ番組を見ていますが、人間も本来持っている治癒力を生かす治療方法に代わっていくと山中教授が言っていました。私が通っている鍼の先生も「神経の流れを整える、人間の持っている回復力の手助けをしているのだからすぐ効果というより徐々に肘は良くなっていく」と言っています。
樹木も同じです。体力をつけ環境を整えてあげて自分の力で緑になっていく。私たち造園業はその手助けをしているのだとつくづく思います。人体でも巨大ネットワークでそれぞれの臓器が連絡を取り合っていると言っていましたが、森の中もキノコや野草・コナラなど3者共生どころか菌根菌のネットワークで栄養を送りあったり助け合っているという事実も最近証明されています。
今日は放置されていたサクラの剪定と、施肥。カエデの診断と、公園の堆肥散布。
N君が「全国にある神代桜の品種は何か」と聞いてきました。丈夫なヤマザクラ系のエドヒガンが多いそうですが、全国を調べたわけではないので後日調べます。神代という意味は神が宿るという意味があるそうですので、1千年以上の長寿桜は抵抗性物質をたくさん持っている原種のサクラが多いと思います。先日植えた神代曙は地名から命名しているのでまた意味が違うよと伝えておきました。