治療後のフォローの課題

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今年は暖かい日が続いていますが
先週霜が降る日がありました。
マツの葉も古葉が目立ち、なんとなく黄色く変わってきます。
これは自然現象なのですが、
春に治療した御施主さんから続けて電話がかかってきました。

「治療したマツが色がおかしくなってきたから診に来て欲しい」

先週3件診てきましたが、ハガレ病にかかったマツは秋に症状が目立ち
春に1回の消毒では、いくら菌根菌を施工して土壌を一部変えたとしても
完全に葉枯れ病をなくすことは出来ません。
できれば3回殺菌剤を散布したほうが良いと思うのですが
そこまで丁寧に対応できていないのが当社も含めた造園業者の現状です。

私の病気もそうですが、全部医者に治してもらおう
薬でなんとかしようという考えを変えていただき
持ち主である自分達もかかわりながら学びながら
樹木を健康にしていこうという気持ちがないと
夏には葉色が良くなっても、秋にまた病気が広がってきてしまいます。

「新芽を見て、昨年まで1個だったのが
今年は硬いのが3個ついているから治療の効果は出ています」
耳の遠い御施主さんも多く、納得してもらうのに
説明だけでいいのかこれも課題ですが、
今まで数年かけて弱っていたマツは、春に治療したからといって
すぐ元気になるわけではないので、3歩進んで2歩下がるの気持ちで
2・3年かけて様子をみながら元気にしていきましょうと
お伝えしました。

治療件数が増えれば増えるほど、フォローする件数も増えて
治療したのに元気にならないという不満が出てきてしまうので
その辺は慎重に対応していかないといけない課題です。

アカマツの治療前例があまり無いので、先に行く人は
試行錯誤しながら模索して、確立していけばいいと思います。

(画像は治療前のハガレ病の様子)

樹木医

Posted by rinkasa