高山村のシダレザクラ診断
先週、高山村の職員さんと樹齢600年のシダレザクラほか村の天然記念物のサクラを診て歩きました。10年前に先輩樹木医さんに指導して樹勢回復したサクラは1本ありますがそれ以降、藁を敷くことのみを10年継続していました。その樹木医さんも体調を崩し、指導に来れなくなってしまったのですが、指示は延々と引継ぎされ、何層にも藁が厚く敷かれていました。上部は枯れ枝が目立ち今にも朽ち果てそうです。墓地ということもあるのですが地元の人たちはサクラのために移転も考えているそうです。
他のサクラも有機堆肥などは与えていないとのこと。枝垂れザクラの枝先は乾燥し枯れているものが多く花芽には硬い殻のムネアカアワフキがすべてのサクラについていました。
ここまで枯れそうになっているとは思わなかったので、地元説明会を開き、できることから樹勢回復を数年間かけて行っていった方が良いですと伝えました。桜の樹勢回復費用は村費ではなく、主体は地区なんだそうです。地区が予算を組んで、出すといわないかぎり補助金も出せないのだそうです。
こんなに有名な村の観光資源でも地区の予算頼みでは大掛かりなことはできません。
こんな時に県の森林税を活かした補助金が使えるようになれば、長野県にある巨樹古木は大切に健康に生きていけるのではないでしょうか?
必ず何らかの手は打ちたいと思います。