樹木の風格や尊厳

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毎年のことですが、お盆を過ぎた頃から
「マツの調子がおかしいので診て欲しい」
という依頼が増えてきます。

褐斑病もマツクイムシも
晩夏から秋に症状が現れるので
電話をもらって
見に行く時にはほとんどが
枯れかけている状態です。

先週の1件は家の人が
粒の除草剤を撒いてしまった。
これはもうあきらめるしかないくらい
枝が下を向いて茶色くなっていました。

次の画像の家は
「今までまったく
管理して来なかったけれど
今更ですが元気にすることは出来るでしょうか」と
マツのほとんどが枯れ、
下枝だけがなんとか緑という状態。
残っている枝には来年の芽が出ていない。
樹齢も高齢になっている。

「もし職人さんと、いろんな資材を入れてお金を
かけて直したとしても
マツの持っている風格や美しさなどは
戻らないでしょう」とお伝えしました。

もう少し早く相談していれば
と後悔していましたが
多くの方は放っておいても
いつかまた緑になるだろうという
へんな期待があり

こうなる前に
なんとか気軽に相談してもらえるような
環境を作っていきたいです。

樹木医

Posted by rinkasa